2010-07-30
ともあれ、アイリッシュ・フルートを構えるに際して、不自然に手首を捩ればなんとか穴を塞ぐこともできるのだが、これでは早い曲 ― リールなどを、イン・テンポで吹くことは不可能だ。早い曲を正しいテンポで演奏できない以上、私にとって演奏する意味がない。
こうして、レッスン1回目にして、私はアイリッシュ・フルートを諦めることになった。
ティン・ホイッスルだって、もっともっと練習して上達できるわけだし、そもそもピアノの下手さをどうにかしなければいけないのだから、フルートをどうしてもやらなければならないわけではない。それでも、さすがに落ち込んでしまった。
まぁ、ケルト民族の巨大な樽のようなアイリッシュ男子が、ビュービュー吹きまくるようなゴツい楽器を、典型的なモンゴロイドで、平均よりもかなり小さな体格の私に吹けるはずがない。そう思って、諦めるしかない。
まじまじと、自分の手を見て思った。この手でクラシック・ピアノを弾くというのも、実は狂気の沙汰なのかも知れない。
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