Will you stick with me?
2010-05-14


最新のインタビューによると、マイクがおうちで飼っているミニブタは、目下4匹とのこと。犬(複数)、猫(複数)、そしてミニブタ(定義は体重100キロ以下)…あと、Chinese chickensと書いてあるだが、ググってみても調理済みのブツばかり出てくる。要するに中国系ニワトリ?コーチンとか?
 ぜひともトムさんには、何かの用でマイクの家に行ったら、犬猫豚鶏に追われ、噛みつかれ、踏んづけられてほしい。

 5月12日付で、Cool Dry Place に「カントム」の翻訳をアップした。今回は、life の第二章。マッドクラッチがLAにやってきて、レコード契約をするところから。そしてデニー・コーデルがマッドクラッチをかっさらう。でもバンドは行き詰まり、トムが抜けて解散。そしていよいよTP&HBが結成されるまで。
 第一章に続いて、やや長い章だった。

 冒頭に出てくるピート・ウェルディングという人物は、ジャズなどのライナー・ノーツによく名前が出てくるそうだ。ジャズやブルースの周知活動(?)に功績を残したとのこと。1995年に亡くなっている。トムはその後、彼に会えたのかどうか、「カントム」には書いていない。
 デニー・コーデルの存在は、実に鮮烈に語られている。
 要するに、トムもほかの連中も、コーデルが好きになっちゃったんだな。
 しかも面倒看が良くて、教育熱心。無論、マッドクラッチに育て甲斐があると見たのだろうが、とにかくすぐに大金を稼ぐことよりも、長い時間をかけて、辛抱強く教育するその見識には恐れ入る。そんな物だからなおさら、後にシェルターの売却騒動の事がTP&HBにはショックだったのだろうか。 
 シェルターの指示で、おのぼりさんたちは居を定めるのだが、地名に関してはLAの地理に疎いのでピンとこない。ネット地図で地名をひとつひとつ確認すると、なるほどハリウッドの真中からちょっと離れていることが良くわかる。
 この時期について、「カントム」にはないが、 [Runnin' down a dream (book)] に記載されている、ベンモントのエピソードが好きだ。お坊ちゃま学校から、大学に進んだため、ジーンズを持っていなかったベンモント。彼以外の誰もガス・ストーブを使ったことがないという事を危惧して(家が金持ちかどうかではなく、ベンモントだけがストーブの必要な地域の学校に通っていた)、ぜったいに扱うなと頑張る末っ子ベンンモント…。

 レオン・ラッセルとトムの関係は、私にとって一つの謎だ。いったい、レオンはトムをどう使うつもりだったのだろうか。結局は実を結ばなかったので何とも言えないが、ウィルベリーズみたいなソングライティング風景もなさそうだし、トムをプレイヤーとして使った形跡も無し。なんとなく話を読んでいても、トムとレオンの交流が像を結ばない。
 むしろ、レオンのスタジオに居たジョージやリンゴの方が実体がある。とくにジョージは、Tシャツをプレゼントしてくれている。もっとも、ジョージはその頃のトムさんのことを覚えていたとは思えないが。

 登場人物で鮮烈と言えば、やはりスタンだろう。トムはスタンについて、いろいろな言葉を使って、懸命に説明しようとしているが、どれも説明不足のような印象がぬぐえず、語っているトム自身のもどかしさが伝わってくる。つまり、「スタンの印象だけで本が一冊書ける」という表現が、一番的確なのではないだろうか。
 とにかく、スタンは一見いかにもアメリカのハンサム・ガイっぽいけど、その内面はかなり複雑らしい。それを思うと、実は20年もの長い時間、一緒によくやっていたという方ではないだろうか。

 新しいバンド名をつけるところで登場するのが、有名な「キング・ビーズ」。ベンモントが絶対拒否。そんな名前になったら、パパに顔向けできない!

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[TP&HB]

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