今回のロンドン遠征は、事前にあれやこれやと、行きたいところシラミ潰しに調べ上げ、七割ほどはそれらを達成し、一部やり残したこともあるのだが、その一方でまったく偶然に自分の興味をそそられる物に遭遇することもあった。
それが、マクラーレンのショールームである。
ロイヤル・アルバート・ホールが面している、ケンジントン・ロードを、ナイツブリッジ駅に向かって東へ行くと、左手にマクラーレンのショールームがあった。去年、ローマに行ったときは事前にフェラーリ・ショップをチェックしていたのだが、このマクラーレンは全くの偶然。
まず目についたのが、正面玄関の上部、垂直に展示されていた、「シルバーアロー」のマシン。2008年 マクラーレン・メルセデス MP4-23 カーナンバー 22。ルイス・ハミルトンがの当時の最年少ワールドチャンピオン記録を作った車だ。
ショールーム内に展示されていたのは、日本人にとってはとても思い入れの強い車 ― 1988年 マクラーレン・ホンダ MP4/4 カーナンバー12。アイルトン・セナが最初のワールド・チャンピオンになった年の車で、チームメイトのアラン・プロストとともに、マクラーレン・ホンダの全盛期を告げることとなる。
禺画像] 禺画像]
このショールームはいわゆる「お客様」しか入れないらしく、観光客は外から写真を撮るしか無かった。
偶然だが、私が渡英中に、東京のマクラーレン・ショールームがオープンしていた。このショールーム、私が日々通勤で通るところに位置しており、やはり外からF1マシンが見られるようになっている。
マクラーレンと言えば、代表的なF1コンストラクターであり、名門と呼ぶに相応しい存在だ(ちなみに、ベビーカー・メーカーのMACLARENとは全く関係ない。第一、綴りが違う)。
創設者は事故死したF1レーサー,ブルース・マクラーレンで、彼の夢のひとつに、マクラーレン製のロードカーを作ることだがあったそうだ。ようするに、市販のスーパーカー。それを実現したのが、1991年に発表された、McLaren F1。見た目からして、正真正銘の「スーパーカー」だろう。
この車、凄まじく運転しにくいらしい。あの車オタクで、運転テクニックもかなりのローワン・アトキンソン(コメディアン)も、大破させたらしい。
映画 [Living in the Material World: George Harrison] のDVD/BR特典映像に出てきたが、McLaren F1のデザイナーのゴードン・マーレイによると、ジョージは早速この車を注文し、その納車を日々心待ちにしていた。ジョージ用として、所々に、ガネーシャの飾りも組み込んでいるという熱の入れよう。
しかも、実際ジョージはこの車をまともに運転していたというのだから、凄い。映像としては、まず "Any Road" に登場する。この曲のPVは、ジョージに関連する乗り物がたくさん出てくるが、やはり圧倒的に車が多い。McLaren F1は、2分37秒ごろに登場する。
もう一つ、この車が登場するのは、ビートルズの[Anthology] の特典映像。[Real Love] のPVに入る前に、ジョージが運転するF1から、ポールとリンゴが出てくるというもの。この車、3人も乗れるのか…。
ポールが「いい車だね…」と言っているが、本当だろうか。どう見ても乗り心地が悪そうだが。なんだかテキトーなコメントのような気がする。
セコメントをする