Don't Do Me Like That
2015-09-28


何となくiPodを聴いていてトム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズの [Playback] になった。ハートブレイカーズの前身,マッドクラッチ・バージョンの "Don't Do Me Like That" を聴いて、思わずニヤニヤしてしまった。



 終盤の "Wait!" が、絞め殺されそうなヤギにしか聞こえなくて大好き。
 トムさんによると、この曲はピアノのある安いスタジオを借りて、1時間ほど過ごして作ったとのこと。つまり、ギターリフよりも、ピアノの連打の方が基礎になって出来た曲ということだろうか。
 [Damn the Torpedoes] のセッションで、エンジニアやプロデューサーのアドバイスで、マッドクラッチ時代の曲から復活させたとのこと。当人たちはマッドクラッチの曲をやろうとは思いもよらず、あまり乗り気ではなかったようだ。しかし、このアルバムからの最初のヒット曲になったというのだから、分からない。



 この曲を最初に聞いたときの印象は、「何を言っているのか全く分からない。」
 そもそも、英語だし、トムさんの発音なので、だいたいは何を言っているのか分からないのだが、この曲のAメロは特に分からない。
 歌詞を見て、そのリズムカルで絶妙な歌い回しに衝撃を受けた。だから、この曲で好きなのはサビではなく、圧倒的にAメロだ。ボブ・ディランとも違う、独特のリズム感が格好良い。
 そして、ベンモントのオルガンが外せない。たぶん、あれは彼のアイディアなのだろう。もしかしたらギターソロで被せる試みもあったかも知れないが、固く刻むピアノの上に、ボリュームたっぷりで、ビブラートの利いたオルガンの取り合わせが最高だ。

 ライブでも人気曲。ここは1985年の [Pack up the Plantation]で。そろそろ、この映像をデジタル化してほしい。



 この時期のハートブレイカーズにハウイが居て、とにかく彼のハーモニーが最高なのだが、この曲においては、スタンに限る。サビでのスタンの存在は、ハーモニーというよりは、打楽器。アクセントとインパクト。
 ニコニコしているマイクのソロを長く引き延ばすこと無く、スパっと終わってしまうところも格好良い。
 いかにもハートブレイカーズ的な,典型的な曲で、カバーはちょっと難しいかも知れない。
[TP&HB]

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