2022 Winter Olympics Figure skating
2022-02-18


私が好きなスポーツは、野球,F1, フィギュアスケート。
 そう、オリンピックが始まって以来、フィギュアスケートをチェックするのに忙しく、テレビにかじりついている。
 団体が日本悲願の銅メダル獲得で始まり、もう連日泣いたり、叫んだり、心の余裕がない。このブログには珍しく、前の記事から日にちが空いているのには、そういう事情があったのだ…

 女子は表彰台をロシア勢が独占することが大前提だった。誰がどこに立つのかはともかく、独占は間違いなかった。
 それが、試合が始まる前に混乱が起きた。不穏な空気のままロシアの三人は出場することになり ―― やっぱり表彰台は三人で決まりだろう。だから大好きな坂本花織が、満足のいく演技をして4位に入ってくれれば、私としては満足だった。
 ところが、ショートが終わってみると、なんと坂本が3位。滑らかでスピードが速く、颯爽とした基礎的スケーティング、びっくりするほど高く跳び出し、「それじゃ降りられないよ!」と心配になるほど滞空時間と移動距離が長いジャンプ。そして着氷したその瞬間にまた凄まじい速さの滑りが切れ目無く流れる ―― あのダイナミックさ、雄大さ、ある意味雄々しくさえある。男子でもあんなジャンプを跳べる人は居ない。ただ四回転や3A のような大技がないだけで、ジャッジの評価はそれなりに高かったのだ。
 そんな訳で、スコアは坂本自身が「わぁあああ!」と叫ぶほどの高得点。彼女はプレッシャーに押しつぶされそうで泣いていたが、テレビの前の私も号泣していた。織田信成なみの大号泣。スケートでこれほど泣けたのは、2013年全日本選手権の鈴木明子以来だった。

NHK | 坂本花織は自己ベスト更新 3位 | フィギュアスケート女子シングルショートプログラム | 北京オリンピック

 そして完璧なフリーの先に待っていたのは、銅メダルというご褒美だった。こういう銅メダルというのは、神様がくれるのだと思う。ソチのコストナー,テン。ピョンチャンのオズモンド ―― そして今回の坂本だ。
 これは私見だが、坂本のフリーは、曲も良かった。女性であること、女性解放というテーマの映画からの選曲で、社会的な主張が入っている。あまり強く主張すると説教臭くなるが、坂本の爽やかな笑顔と、軽やかなステップ、ジャンプが聞く人の心を素直にしてくれた。ノーベル文学賞と同じで、何事か社会的なことを世の中に伝えるという要素も、重要かも知れない。

 男子の方は、悲願のネイサン・チェン金メダル,それもダントツの出来映えだった。心底ほっとした。四年前、金メダルは本来彼の物だった。それがなぜかこぼれ落ち、その心の痛みはいかばかりかと思っていた。
 去年の暮れ、それこそ私が応援するルイス・ハミルトンの手から、なぜかチャンピオンシップがするりとこぼれ落ちて、私はひどく心を痛めた。そういう色々なことから、ネイサンの金メダルは本当に私にとっても悲願だった。
 羽生には四回転アクセルに期待をしていたが、まぁ、楽しみが先に伸びた訳だし、彼が現役を続ける理由が出来て良かったのでないだろうか。
 鍵山は、前回の宇野と同じで、怖い物なしで思い切り滑ったら銀メダルという、勢いだった。
 悩ましいのは、今後彼はどういう指導を受けて更に上を狙うのかと言うことだ。今は父親に師事している。そのままでいいのか、それとも新天地を求めるべきか…悩むだろうか。悩んで出した結論の末に出た結果ならなんでも良いが、何も考えずに現状に満足していては、これ以上伸びないかも知れない。
 そういう意味では、この四年間で色々考え、悩み、幼い頃から馴染んだ居心地の良いところから旅立ち、迷い、転び、どん底を味わった宇野が、ランビエールと出会い、銅メダルを獲得したのは本当に良かった。私は個人的にも宇野昌磨というスケーターが好きなので、とても嬉しかった。おめでとう。

 音楽ブログなので、音楽の話を。

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