Love Minus Zero /No Limit
2022-10-23


ボブ・ディランのファンとして、彼のどのアルバムも大好きだが、60年代はそのみずみずしさがなんとも言えない。彼の若く気高い雰囲気の容姿も相まって、形容しがたい魅力がある。
 動画サイトを見たら、1965年のディランが、"Love Minus Zero / No Limit" をライブ演奏する、カラー動画があがっていた。最近の技術でカラーにしたものらしい。



 かなりの強風の中、ディランはたてがみのように、髪をなびかせている。穏やかな表情に、なんの力みも無い歌唱。リラックスしていて、すごく雰囲気が良い。
 伝記作家が言うには、この曲には禅の思想が取り入れられているらしい。禅が何か一向に分からない私には、歌詞を理解するのは難しいだろうが、この曲のちょっとした浮遊感、心地よさが気持ちよく聞こえるのだ。

 もちろんカバーも多いのが、このザ・タートルズのカバーが面白い。



 いかにもフォーク・ロックというアプローチで、やがてコーラスが分厚くなる。その分厚さといったら、スタンダードなザ・バーズよりもすごくて、ちょっとびっくりするほどだ。どこかのグリークラブっぽい。
 しかも、エンディングは既聴感が半端ない。ザ・バーズの "The Bells Of Rhymney" とちょっと見分けが付かない。プロデューサーがわざとそうしたとしか思えないほどだ。
 ディランの曲をフォーク・ロックにするとこうなるという典型と言って構わないようだ。
[ウィルベリー兄弟]
[Rock 'n' Roll]

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