2009-09-22
ともあれ、司馬遼太郎は物事の本質を掴み取っている。
そういう本のなかで、往年のビートルズ四人組の写真をみた。さすがの音痴でさえ、
(ああ、かれらか)
と、なつかしくおもった。
どの顔も十代の少年のかがやきと清らかさと利かん気と不敵さを残している。
これほど、あの四人の容姿を的確に記述した文章があるだろうか。
特に、「清らかさ」と表現するところが、司馬遼太郎らしい。一種の狂気を含んだような清らかさ ― 「燃えよ剣」に登場する沖田総司などの描かれ方に似ている。
この紀行文では、ビートルズがアイルランド移民の子孫であることに注目しており、彼らの精神にアイルランドを見出しているのだ。
「四人中、三人」がアイルランド系としているが、ここはよく解らない。確かに、レノンとマッカートニーはアイルランド系の名前だ。どうやら、あと一人はリンゴを想定しているようだが、ジョージもアイルランド移民の子孫であることが、彼の述懐からも、そして容姿からも読み取ることが出来る。
司馬遼太郎が参照した本の内容に、少し怪しいところがあるせいで、ところどころ首をかしげるところもあるが、小さいことだ。ビートルズと、司馬遼太郎、もしくは歴史が好きであれば、一読の価値がある。
セ記事を書く
セコメントをする