George Fest (その2)
2016-03-04


資格試験を控えており、なかなかゆっくり記事が書けない。
 それでも、通勤時だけは音楽に浸ることにしている。もっとも、先週からずっと、[George Fest] しか聴いていない。知っている出演者は少数だし、好きな人も特に居ないのに、いくらでも聴けるのだから、ジョージと、その音楽を愛する人々、恐るべし。
 このライブの記事をどうまとめるか考えたのだが、うまくまとまらない。結局、順を追って全ての曲に言及するしかないらしい。

Old Brown Shoe / コナン・オブライエン
 まずは、コメディアン,コナン・オブライエンの登場。バンドは彼の番組のハウスバンドなので、良い蹴り出しだ。まずはジョークで会場を温める。ジョージにコメディはつきもの。
 歌詞を見ながらとは言え、歌もなかなか上手で、格好良い。バンドの演奏にも余裕がある。終わり方が独特で面白い。

I Me Mine / ブリット・ダニエル
 ビートルズ時代のジョージの作品として、昔からもっと評価されても良いのではないかと思っていた作品なので、この選曲は嬉しい。ダニエルの弾くギターが面白い。テレキャスのセミアコースティック?
 贅沢を言うと、AメロはBとの対照のために、もう少し滑らかで柔らかに歌ってくれるとなお良い。

Ballad of Sir Frankie Crisp (Let It Roll) / ジョナサン・ベイツ
 このコンサートの重要人物,ジョナサン・ベイツ登場。深みのある声をしており、これが後々活きてくる。そして、貫禄のついたダニーもお目見え。
 流れの速い川のような曲だが、このライブでは "Oh, Sir Frankie Crisp..." というコーラスをつけて、これが水を打ったような効果をもたらす。そしてコーダでのコーラスの繰り返しは、雨が作り出す波紋のようで美しい。間違いなく名演奏。

Something / ノラ・ジョーンズ
 数少ない、「名前を知っている人」が、スタイル悪く見えるファッションで登場。でも歌声は抜群に良い。オリジナルからキーを少し上げて、女性版 "Something" を完璧に再現してみせている。バンドも、ビートルズの名演をそのまま再現するべく、気合いが入っているようだ。
 彼女はジョージと直接の交流はあったのだろうか。ジョーンズとラヴィ・シャンカールがどの程度交流があったかにもよるだろうが、その辺りは良く知らない。

Got My Mind Set on You / ブランドン・フラワーズ
 ザ・キラーズの人登場。コーラスがポイントになる曲でもあるので、ジョナサン・ベイツも参加。そしてこの曲をシングルカットすることをジョージに進言(?)したダニーも加わっている。フラワーズとダニーは個人的にも仲が良さそうな様子。この二人はよくじゃれている。
 フラワーズのメタリックな声が、この曲にとても良く合っている。歌い出しだけで好きになってしまった。「ジョージの原曲じゃないのか」なんて言っているが、これはもう、「ジョージの曲」と言って良いと思う。このヒット曲を聴いた若い人が、ジョージだけではなく、ビートルたちのソロ・ワークに目を向けるきっかけにもなったに違いない。

If Not For You / ハートレス・バスターズ
 イントロで号泣してしまった。このイントロを聴いただけで、ジョージとディランの永遠の友情を思って泣いてしまう。
 鼻にかかった声の女性シンガーの、オリジナルよりも力強い歌声に、オリジナルに忠実な演奏がうまくマッチしている。

Be Her Now / イアン・アストベリー
  殆どがアメリカ人の中で、英国人登場。しかも、ザ・カルトの人。そのイメージを裏切らない、幻想的で荘厳な "Be Here Now" は良いチョイスだ。そもそも、ジョージのトリビュートと言って、この曲を選ぶ人はほとんど居ないのではないだろうか。
 ジョージのスピリチュアルな一面を、美しい音楽で、でも説得力を持って伝えている。

Wah-Wah / ニック・ヴァレンシ

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[ウィルベリー兄弟]

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